こんにちは。上杉惠理子です。
2022年10月23日日曜日。午前中に、帝国ホテルに行ってきました。
と言いますのは
着物専門店 銀座もとじさんの新社長就任記念展が開催されたのです。
奄美大島出身で最初はマラソン選手を目指して上京された、泉二弘明（もとじ こうめい）さん。
以下、失礼を承知で、愛とリスペクトを込めて弘明さんと書かせていただきます^^
弘明さんが怪我でマラソンを諦め、着物の世界に飛び込み、1979年に30歳で机ひとつ電話一本で立ち上げた銀座もとじです。
この度、息子さんで二代目の啓太さんに社長職をバトンタッチし、弘明さんは会長職に就任されました。
新社長就任記念ということで、全国の着物作家さんと産地さんが、「希 ーのぞみー」をテーマにお祝い作品をつくられ、それを一堂に展示したのが昨日だったのです。
社長就任記念展「希‐のぞみ」作品一覧
https://www.motoji.co.jp/collections/kinen202210
私は後の予定のため、1時間ほどしか見られずだったのですが…
人間国宝の著名な先生方から新進気鋭の作家さんまで、皆さんがもとじさんのお祝いにつくられた 着物、帯、小物など約160点。
先生方も皆さん会場にお越しになられていて…
圧巻でした。
こんなことできる小売店さん、他にあるのかしら？？
銀座もとじさんは『教養としての着物』7章で最初にご紹介していて、私は起業当初から本当にお世話になり続けているお店です。
弘明さんにも、もとじのスタッフさんたち、そしてもとじにいらした作家の先生方から、もうたくさんのことを教えていただきました。
私がもとじさんで何も買えないときから通っていても、弘明さんはいつも丁寧に、熱く、たくさんお話を聞かせてくださいました。
大島紬も弘明さんのご紹介で、奄美の織元の社長さんと出会い、深く学ばせていただきました。
もとじさんの存在がなかったら、私は今年の時点で『教養としての着物』を書くことはできなかったと思います。
72歳になられる弘明さん。
それこそ趣味は仕事で、止まると死んじゃうみたいなマグロみたいな方なので、社長職をこんなに早く譲られると思っていませんでした。（『教養としての着物』でもそこに触れられず！！）
ですがお話を聞くと、かなり前から決めていたそうです。
42年195日で社長を引き継ぐと。
そう、マラソンの42.195kmにかけています。
「マラソンは42.195km走れなかったから、社長としては完走したかった」と社内で弘明さんはずっと話していたそう。
そうだったんだーーー！！
こう言われたら、周りの方も止めようがないですね^^
「マラソンも40キロを過ぎてからが苦しいんだよ」とおっしゃる通り、最後の2年ちょっとはコロナでものすごく大変なラストスパート！
そして先月９月の新会長・新社長就任でした。
素敵な継承のかたち…！
新社長に就任された新社長 啓太さんは、銀座生まれ銀座育ち。お父さんが着物で授業参観とかに来るから、もともと着物が大嫌いだったそうです笑
アパレルの世界に進み、まぁいろいろあって、着物が大好きになって、13年前に銀座もとじに入社。
お父さんの弘明さんに負けずに熱くて知識も深く、弘明さん以上にお話上手！
「親の七光り」と言われることはもちろんあるそうですが、ただの二代目ボンボンでは全くない笑
事業継承はどの業界でも課題かと思います。
銀座もとじさんは、個人的に大好きだし、着物業界にも大切なお店だと思っているので、こうしてバトンが繋がれることを本当に嬉しくお祝いしたい気持ちでいっぱいです。
誠におめでとうございます！
弘明さんはこの後、「会長」というよりも「営業本部長」と呼ばれたいそうです笑
お客さんとの産地ツアーなど、いろいろ仕掛けていきたいとのこと。
これからもたくさん教えてください♪
どうぞよろしくお願いいたします^^
上杉惠理子
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