こんにちは。上杉惠理子です。

2026年8月12日。私のイメージコンサルタントの師匠である、神津佳予子先生がご逝去されました。76歳でいらっしゃいました。

神津佳予子先生は、外見で人柄と魅力を引き出すコンサルティングを提供し、イメージコンサルタントを育てるKOZU Styleを主宰されていました。そして、イメージコンサルタント唯一の国際ネットワークAICIに長く参加され、東京チャプターの会長も務められました。

世界の平和、民族人種を超えて人間の尊厳を守ることにも高い意識をお持ちで、シャンティ国際ボランティア会の副会長もされていらっしゃいました。

その前は、専業主婦でいらして、3人の息子さんの子育てと義両親様の介護というお役目も果たされていました。

ご著書には『なぜ、あの人はいつも品がよく見えるのか?』を2013年にご出版なさっています。私もこの本が、神津先生との最初の出会いでした。

『なぜ、あの人はいつも品がよく見えるのか?』
神津 佳予子 (著)/青春出版社 2013年
https://www.amazon.co.jp/dp/4413038827

*文庫版タイトルは『いつも品がよく見える人の外見術』

先生は10年前、「和装専門のイメージコンサルタントになります!」とやってきた私を、丁寧にご指導くださいました。

しかも、イメージコンサルティングを着物に取り入れた私の和創塾を、最初からずっと応援くださり、ご自身も受講くださったほどです。先生の代々木上原のサロンで、和創塾の講座を開催したことも何度もありました。

↓先生と着物でご一緒したことも懐かしい^^

7月中旬から入院されていたそうですが、「親族以外には入院のことも知らせず、万が一の時も親族だけで見送ってほしい」との強いご意志だったそうです。

私がお知らせをいただいたのは、お葬式も終えられた8月23日日曜日の朝でした。

本当にびっくりしました。

先生のお嫁さんで、同じくイメージコンサルタントの神津尚子さんがお知らせくださったのですが、全く信じられず、本当に夢かと思って、何度も読み返しました。

いやいやいやいや。

だって。

だって。

今年の5月には、東京で開催されたAICIアジアカンファレンスでご一緒したばかりなのです…!!

先生のサクセスカラーである赤い上下のパンツスーツに、大ぶりのアクセサリーをつけ、世界からのVIPの皆様を東京チャプターの元会長としてホストされていたのです。

このカンファレンスについては、こちらの記事にレポートを書きました。

“装いはメッセージ”を世界で実感した2日間/AICIアジアカンファレンスin TOKYO 参加レポ こんにちは。和装イメージコンサルタント 上杉惠理子です。 ”装いはメッセージ” 私が大切にしているこの言葉を、世界中のイメ...

このカンファレンスの後、6月もたびたびZOOMでご一緒していました。

なんなら、私の6月の着物自己表現セミナーにも参加くださって、長文のフィードバックをくださったのです。一部がこちら。

上杉さんが自立されるタイミングで、KOZUstyleが関わらせていただいたこと、大変光栄でございます。上杉さんの現在ご活躍は、KOZUstyleの誇りでございます。

伝統を伝える和服着付け教室を超えて、イメージコンサルティングの要素も融合し、自己表現、自己実現のコンテンツまで昇華された内容は、本当に意義あることだと感じました。なぜなら、

日本では、自分の良さをどう伝えたらいいのかという自己表現力教育は、大学で意識的に選択しなければ、小学校から大学までほとんど見当たりませんので。(以下略)

こちら↑の写真は、神津先生と、神津先生のもとで学んだイメージコンサルタントの皆様と。昨年11月、AICI東京チャプターに入会したときのお写真で、AICIへも神津先生が導いてくださいました。

着物の知恵と感性を世界に届ける/国際イメージコンサルタント協会(AICI)に入会しました こんにちは。上杉惠理子です。 昨年年末、私にとってひとつ、大きな変化がありました。それは… 国際イメージコンサルタント協会...

実はさらに、今年の1月に先生のご自宅にお伺いしました。「母の着物を着てくださる方に譲りたい」とご相談いただき、お預かりしてまいりました。

戦中に嫁がれた先生のお母様のお着物たちは、大正ロマンを感じる色鮮やかな大柄な着物で、袖丈が長めで袖丸を作らないお袖が当時を物語っていました。このお着物たちは皆さんに「素敵!」「着てみたい!」と言っていただき、そのほとんどがすでに新しい人生ならぬ、着物生を歩んでいます。

このとき先生のご自宅で、ふたりだけで、ご家族のこと、お仕事のこと、ゆっくりお話しできたのは今思うととても贅沢で幸せな時間でした。

しかもお着物に加えて、たくさん育てていらした観葉植物 ポトスまで分けていただきました。とても生命力の強い植物で、今も私の部屋でモサモサと葉を伸ばしています。

イメージコンサルタントは、カラー診断をして、服を選んであげる人だと思われがちですけれど、本当の仕事は違います。

私が今時点で理解しているイメージコンサルタントの役割は

  • クライアントさんの内面、想いや魅力、実力を伝えるために、服装、振る舞い、コミュニケーションまでトータルで外見を整えること
  • 今その人の良さを生かしつつ、「なりたい自分」への新たな表現・創造を、外見を変えることからサポートすること
  • ファッションから環境問題や人権、ルッキズムの問題なども見つめ、世界中の誰もが自らを発揮できる社会づくりに貢献すること

…こう理解しています。

そしてまさに神津先生は、お仕事ではもちろん、ご自身の人生でもこれを実践されていました。

この世界を旅立った後にもどのような印象やメッセージを残したいかを考えて、ご意志を残して行かれた。先生すごすぎますっ…!でもやっぱり急すぎます…

ご著書から、私も改めて身に沁みた先生の言葉をご紹介させてください。

ボランティアや仕事をする、という社会の関わりのなかで、私は多くのものを与えられ、多くの人に出会ってきました。そして、「いきいきと輝いて生きるってこういうことなのか」と実感として知りました。

(略)

女性の美しさ、魅力についての感じ方、とらえ方も私自身かなり変わってまいりました。それらがどこから生まれてくるかというと、自分の人生に責任を持って生きることから生まれる、と私は今、確信しています。

(略)

ダイエットやアンチエイジングのことだけでなく、もっと広く世界に目を向け、自分にできること、なすべき仕事など、責任を伴う事柄を追求しながら生きることで、成熟した大人の魅力と美しさを体現できるようになっていくでしょう。

私はそう信じています。

(第5章「美しい生き方」とは、自分以外のことを考えられること 『なぜ、あの人はいつも品がよく見えるのか?』神津佳予子著より)*朱筆は筆者追記

初めて先生にお会いして、すぐにイメージコンサルタント養成講座を受講して10年。

あまりお会いできなかった時期もありましたが、この一年は本当に濃厚な時間を過ごさせていただきました。

おかげさまで私は、お別れという感じが全くありません。

悲しもうにも、先生の笑顔と、「あはは♪」といつもの明るい笑い声しか浮かんできません。「先生、急すぎます!」と心の中で話しかけても、「そうなのよ〜^^」とやっぱり笑顔の先生しか浮かんでこないのです。

むしろ先生の本やメッセージを読み返し、お譲りいただいた羽織とポトスの葉に触れ、オレンジの夕日に先生の笑顔を思い出し、今まで以上に先生の存在を近く感じています。

そして、大きなバトン受け取ったと思っています。

あちらの世界でも先生に、上杉を誇りだと思っていただけるよう、この肉体が果てるまで仕事を続ける、と想いを新たにしています。

もしそれが、身の丈を超える仕事であっても。

こうして書きながら、先生の旅立ちと向き合っている気がします。

お読みくださりありがとうございました。私と次リアルで会う時は、一緒に献杯してください^^

お別れはまだ言わずに。
神津先生、いつもありがとうございます。

和装イメージコンサルタント
和創塾〜きもので魅せる もうひとりの自分〜主宰
上杉惠理子