きものが「タンスの肥やし」になっている

祖母のきもので、お墓まいり

 

 

 

こんにちは。
上杉 惠理子です。

 

 

昨日は
ジャパネスク・レボリューション
和装女性育成塾 本講座に
来月から本格スタートする生徒さんの
ご自宅がある千葉県松戸まで行ってきました。

譲られたたくさんのきものたちの
ワードローブ整理をしてきました。

 

そのあと、松戸まで来たら
ぜひ行っておきたかったのが
父方の祖父母のお墓まいりでした。

 

松戸にある
八柱霊園という大きな霊園が
祖父母が眠る場所です。

 

祖父は私の父が学生の頃に
亡くなっているので
私は会ったことがありません。
一代で東京の下町に
町工場を立てた人でした。
  

 

祖母は豪快なおばあちゃんで
いつだったか作ってくれた肉じゃがが
むちゃくちゃ甘かった笑
日本舞踊の男踊りをしていて
着物好きな人でした。
 

 

この日私が着たきものは
もともとその祖母が
買った大島紬。

 

 

2005年に祖母が亡くなった直後に
叔母の家のタンスから
全く袖を通していないまま出てきて

大島紬2枚
桜の帯2本

叔母から
「従姉妹たちには
 黙っておきなさいね」
と、こっそり譲られたのでした。

 

おばあちゃんの方が大柄だったので
私が着るためにきものも帯も
仕立て直しをしたんですよね。
懐かしい^^

 

大島紬はとても強いきもの。
絹の割には雨にも強く、
旅行などハードな着方をしても
くたびれず、
何十年も持ちます。

私も普段着に
遠慮なくガシガシと着ている
心強い一枚です。

 

このきものを着て
お墓まいりに行こうと
ずっと思っていたのですが
やっと叶えることができました。

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いつも家族で車で来ていたので
一人で電車とバスできたのは初めて。

霊園の前の石屋さんで
お花を買うと

「あら、紬ですね」

「はい^^
 祖母の着物で
 祖母のお墓まいりをしたくて」

「それは良いですね〜
 雪が残っているので
 気をつけてね」

と、お店のおばさまと
軽く会話。

きものキッカケの
こんな些細な会話が
とても嬉しい。

 

 

子どもの頃
広すぎて怖さすら感じた八柱霊園は
やっぱり広かった…!!

とっても広いのです。

無事に着いて
ほっとしました^^

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芝生エリアなので
まだ2日前の雪が
バッチリ残っていて寒い寒い笑

 

かじかむ手で
お花を挿して
手を合わせて
 

おばあちゃんのきものも
最強の勝負服になってるよ

もうすぐ、おばあちゃんの
桜の帯も締められる季節になるよ

おじいちゃん、
私も実業家になったよ

本当に全然来れなくてごめんなさい…
いつも守ってくれてありがとう。

来てみたら意外と近かった!
次は暖かくなってから来ます!^^

…とそんな会話をしてきました。

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祖母のきものを着ての
お墓まいり。

やっと来たかぃと
喜んでくれたと思います^^

 

前回ここにお墓まいりにきたのは
いつだっただろう。

 

おばあちゃんの3回忌は来たけど
それはもう10年前。
…あれ以来来ていなかったのか。

いつかいつかと思っていると
10年だって
あっという間に経ってしまうのだと
改めて実感しました。

 

そんな久しぶりでしたが
自分のルーツを感じて
なんだかチカラが出ました。

 

祖父母がいて
両親がいて
私がいる。

自分はひとりではない。

 

私自身がこれから
家族を作っても作らなくても
この祖母のきものを着たら
絶対に寂しくない、と思います。

きものは、祖父母が亡くなっても
家族の絆を感じさせてくれるもの。

 

新しいきものは
お店に行けば買えるけれど、
亡くなってしまった祖母のきものは
これから増えることはありません。

 

タンスに眠るきものは
世界に唯一の宝物。

 

この価値をこれからも
伝えていきたいと思うのです。

 

きものは日本女性の最強の勝負服!
和装イメージコンサルタント
上杉 惠理子