こんにちは! 上杉惠理子 です。
この記事は、2018年2月に書いたこちらの記事の続きのお話。
2018年のお正月、春に向けて、ブルーグリーンのバラ模様の反物で羽織を作りました。
この反物はもともと、きものにするための反物。約36cm幅で、長さ12〜13mありました。
ですが、羽織はきものより丈が短いので、羽織を作った後、たっぷりとあまり布ができちゃったのです!
その余り布の大きさ、36cm × 320cm
バッグにする?いやいやいくつ作るのだ…
扇子にする?もっと余っちゃうよ…
のれんにする?…どこに掛けるの!?
…
…
…
うーん…気に入った布だから、余らせたくないしなぁ
うーん…
…
そうだ!!
帯にしよう!!
そうだよ
そうだよ
帯にしよう!!
裏地を貼って、帯芯を入れて、別の布で長さを足して
そうだそうだ!名古屋帯にしよう!!
…ということになりました(o^^o)
そうと決まると次の問題は、どなたに頼むか。
反物を購入した呉服屋さんでも対応できるとおっしゃってくださいましたが、柄出しはお任せになるとのこと。
つまり、締めたときにどこにどんな柄が出るかまでは相談できない、ということなのです。
いや、私、せっかくつくるなら帯を締めたときに、この白くぼかしが入ったバラが帯の正面と、背中のお太鼓にきてほしいわけです。
うーん…
…
…
と、そのときに思い出しました。その一週間前に ある着物の研究会で、おとなりに座られた男性が帯の仕立て屋さんだった!!
きものの和裁士さんには何人かお会いしていますが、帯の仕立て専門の方にお会いしたのは初めてでした。
呉服屋さんからではない、個人の依頼を受けてくださるかわからないけれど聞くだけ聞いてみよう♪
と、思ってその方にFacebookからメッセージをしました(なんて便利な世の中でしょう笑)。
「あの、個人でも帯のお仕立てをお願いできますか?」
「大丈夫ですよ」
あっさりオッケー♪
聞いてみるものですね!!わーい♪♪
そうして仕立てていただいた余り布は、とってもステキな名古屋帯に変身して戻ってきました!!
素敵…!!
開けた瞬間に、素晴らしいお仕立てにうっとり。
もともとはとても柔らかい布なのにピシッと美しく、しかも堅すぎない。最高に締めやすいちょうどいい堅さです。
お太鼓の裏地と足し布も、似たお色でとても上質な布を選んでくださいました。
名古屋帯は3m60cmほど長さが必要です。今回あまり布は3m分しかないので、体の内側に巻きつける見えない部分に足し布を入れてつないでいるのです。
また私のリクエスト通りに、
締めたときに、白バラが見える。
正面と背中のお太鼓にちょうど白のぼかし柄が出るよう、きちんと計算して、わざわざ途中で布を切って縫い合わせる一手間をかけて仕立ててくださっています。
ほとんど無地のような布なので、柄が多いきものでも何にでも合わせられる万能帯の一つになっています。
この後、この帯はどこに締めて行っても褒められる一本になりました^^ しかも、呉服屋のスタッフさんに聞かれることが多いのです。
「その帯、どちらの帯なのですか!?」
こんな帯は見たことがないとのこと。それはそうですよね♪ 余り布からのオーダーメイドですから♪
いやはや…のれんにしなくて良かった!!笑
きものは直線裁ち、直線縫いの布でできているのでアイデア次第でいろいろなものに、生まれ変わる可能性があります。
サイズが合わない古いきものは、解いて切って羽織にすることもできるし、帯2本作ることだってできる。
もっと古くなったら、座布団にしたり、お布団にしたり、風呂敷にしたり、雑巾にしたり、布を最後まで使い切ることができる。
みなさんのご自宅に眠るきものたちも、布として考えてみることで、新たな活かし方が見えるかもしれません^_−☆
タンスに眠るきものたちの生かし方、個別セッションでご相談をお受けしています。
和創塾 〜きもので魅せる もうひとりの自分〜
主宰 上杉惠理子
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