こんにちは!
上杉 惠理子です。
このブログを
お読みくださっているあなたは
これから、きものを着れたらいいなぁ
と思っているときでしょうか。
今日は、一冊の
小説をご紹介したいと思います。
小川 糸著
『喋々喃々』
タイトルは
「ちょうちょうなんなん」
と読みます。
東京の谷中で
アンティークきもの店をやっている
20代後半の女性が主人公。
彼女の、
とある1年を描いた小説です。
舞台は谷中を中心に
上野、浅草
東京 台東区の
いわゆる、下町エリアです。
小説に描かれるのは …
季節のきもの
下町の美味しい食べ物
ちょっと微妙な家族関係
人情あふれる人たち
そして、大人の恋。
初釜のお茶会に着ていく
きものを探しに
ある男性が
主人公のお店にやってくる日から
物語はスタートします。
彼は左手の薬指に
きらりと指輪が光るひとなのですが
美味しいものを分かち合いながら
ひと月、ひと月
ふたりの関係は変わっていきます。
そして、
ひと月、ひと月
主人公が着るきものと
コーディネートが
とても素敵なのです。
↓ 例えばこれは春の初め
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あれこれ迷った末に、結局今日は、
落ち着いたグレーのお召しに、
いろいろな花の模様が刺繍された
黒い綾子の帯を選ぶ。
梅が焼きもちを焼くといけないので、
半襟にだけさりげなく
桜を取り入れてみる。
きものの世界では
何でも季節を先取りするから、
例えば、梅の季節に梅の柄を
合わせるのは無粋とされる。
本物の梅の美しさには、
どう背伸びしたって敵わない。
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作者の小川 糸さんご自身も
きものが好きな方で
さすがの描写。
季節のセンスを学ぶ
最初の一冊として最高です。
きもののことを全く知らなくても
とっても楽しめるお話ですし、
読むと、きものが着たくなること
間違いなし^^
私はこの本を最初に読んだのは
2014年でしたが
小説のきものの描写が素敵すぎて
ため息つきながら読んだことと、
当時の自分の恋愛状況に重ねて
わんわん泣いたことを覚えています笑
今、この小説は、
私が主宰する
ジャパネスク・レボリューション
和装女性育成塾の課題図書の1冊で、
講座の中でもよくご紹介します。
数日前に、ちょうど谷中と
上野の不忍池に行ってきまして
▼谷中銀座の商店街
▼上野の不忍池
昨夜久しぶりに最初から読んでみたら
やっぱりおもしろくて
徹夜で読みそうでした!笑
(ガマンして寝ました笑)
きものを着て
谷中から上野、浅草へ
『喋々喃々』の世界を
お散歩するんだ!
というのも
きものを着る、
立派な目標になります^^
ぜひお読みになってみてください^^
きものの世界への一歩目に
ぴったりの一冊
読むだけで
きものが着たくなる一冊です。
和装イメージコンサルタント
上杉 惠理子