こんにちは。上杉惠理子です。
学生時代、6月1日は学校の制服などが夏服に変わる衣更(ころもがえ)の日でした。今も学校や駅員さんの制服は、6月1日が衣更なのかしら??
きものの世界では、この衣更の習慣が残っています。
6月1日から単のきものや、透ける絽の帯や小物を使い始めます。そして7月と8月の盛夏は全部夏物。
きものや浴衣、帯など、毎年夏になると着るものがあります。毎年楽しみに、大事に着たいと思っているのですが、
ぜーーーんぶ一年前と同じものだとつまらない。
予算をかけず、サッと買いに行けて、今までのきものや帯を新鮮なコーディネートに変える方法。それが半衿を変えることなのです^^
2021夏に新たに追加した半衿たち
半衿は、きものの内側から見せる衿のことです。
面積は小さいのだけど、顔に一番近いこともあり、半衿一枚でガラッと印象が変わる。ものすごくパワーのあるアイテムなのだ!!!
半衿は洋服でのネックレスと同じ、と考えるとわかりやすいですね♪
2021年5月初めに、今年の夏に向けて私も二枚選んできました。
明るい黄色の麻半衿と、白地にグレーの花柄レース半衿。
それぞれ1000円、2000円という価格帯♪ ネックレスだと思ったらなんてお手頃なんでしょうか♪♪
レース半衿は、一年中使える便利なジョーカーな存在です。
透け感があって夏にぴったりですが、最近出てきた素材なので夏に限らず、一年中通して使える素材。とはいえ、レースも厚手から薄手、色柄も幅があって、薄くて涼しそうなものは真冬のきものには合わない。そのあたりは自分で調和感を見極めて、コーディネートしていきます。
この花柄レース半衿は…どうかなぁ〜グレーの色がとても夏らしい感じがするのよね。まずはこの夏、たくさん着てみようと思います♪
麻は盛夏の素材なので、麻半衿も盛夏のもの。
着ている人にとって涼しいのはもちろん、周りで見ている人にも涼しさを感じさせる素材で、見えるところには6月から8月までしか使いません。麻の半衿は6月前半はちょっとまだ早いかな。梅雨明けまちどおしい6月後半頃からがいいかなー^^
柄が入ったレース半衿も、黄色の半衿も使うのは初めてなので、「あのきものに合わせたら…」「あの黄色の帯留めと合わせたら…」とイメージしているだけで楽しくなります^^
半衿は長襦袢に縫い付けるのが基本なので、それがめんどい、という方も多いんですよね。洗える長襦袢で半衿付け替え頻度は最低限にするお話はこちら。
半衿が流行ったのは大正から昭和初めにかけて。おしゃれな刺繍半衿がたくさん登場し、半衿専門店があり、お家にはアクセサリーケースならぬ「えり箱」があったそうです。
当時から、半衿はおしゃれな人のこだわりポイントだったのですね^^
半衿に自分で刺繍をしてみた♪
さて。この黄色一色の麻の半衿を、このままでもきれいな黄色の無地も良いけれど、同じ黄色の糸でちょっと刺繍をしたら立体感が出るのでは?と思い付きまして。
レザーデイジーステッチという、とってもシンプルな方法で花びら3枚と5枚のお花をちくちくしてみました♪
実は10個以上お花を刺繍したのですが……着てみたらお花3つしか見えなかった…!!笑笑
きものを脱ぐと、お花がいっぱい笑
いちおう、位置は測ったつもりなんですけどねぇ。
きものを着たらほぼ隠れるという、、
まあどれくらい衿の抜くかその人の加減でも、半衿のどの位置が見えるかは変わるし、、苦笑
半衿刺繍は位置が大事であります笑
写真ではわかりにくいのですが、後ろの内側にも一輪、挿しています^^
半衿はこの首後ろの内側部分がポイントなのです♪ 自分では見えませんが、座っているときなど、周りの人からよく見えるのです。半衿を付けるときも、この後ろの内側部分だけは丁寧につけるのが大事!
やってみるからわかることがある
それにしても私、ほんっとモノづくりのセンスはないんだなと、しみじみ思います笑
器用ですねぇと言われますが、いやぁ…最初のチャレンジはしますが、継続して深めません。 昨年チャレンジしたお花の立体刺繍や木綿きものの仕立ても、一通りやってもう満足。半衿刺繍もこれが最初で最後かも^^
それでも、「やってみたい」と「やってみた」には大きな違いがあります。
だからやってみてよかった^^ 着ると3輪しか見えなくても、着て外に出られるモノになってよかったです笑
小さなチャレンジをしていると大きなチャレンジもしやすくなるしね^^
またきものを通じて、新しい世界を広げていきましょ♪
和創塾 〜きもので魅せる もうひとりの自分〜
主宰 上杉惠理子